2022年の米国株インデックス投資は失敗に終わる可能性が高いです。
現在米国では、景気が良いとは言えなくなってきている状況です。
その理由は、物価上昇率が過去最悪水準であること、また小売売上高も想定以上に悪かったからです。
2022年はインデックス投資よりもエネルギー株やバリュー株に投資するほうが妙味があります。
インデックスに投資した資産を取り崩してエネルギー株やバリュー株に投資する必要はないと思いますが、あらたに入金した資金のみをエネルギー株やバリュー株に投資すればいいと思います。
物価上昇率は過去最悪
米国12月の物価上昇率は7%と過去最悪を記録しました。
物価目標は2%ですから、3倍以上の悪い結果となってしまったわけです。
小売売上高も想定以上に悪かった
さらに、米国12月の小売売上高は、前月比-1.9%でした。予想は「前月比0.0%」だったので、想定以上に悪い結果でした。
なぜ消費が思った以上に伸びなかったのかというと、クリスマス時期にオミクロン株が急拡大したからです。
米国にとってクリスマスは一年の中でも一大イベントですので、一年の中でも小売業界にとっては最も繫盛期になります。
しかし、この時期にオミクロン株が消費者を買い物に出かけさせないようにしてしまったことで小売業界に大打撃を与える結果となってしまいました。
言い換えれば、この小売業界と物価高騰が示すのは、
「景気が良いから物価が上がっている」ということではないということです。
金融引き締めを行うということは市場が過熱したのを冷ますために行うものです。
しかし、小売業界が不振だということは、景気がいいとは言い切れないわけです。
2022年はエネルギー株やバリュー株を中心に投資すべし
そのため、米国相場全体的には厳しくなる見込みが強いですが、インフレ時に強いといわれているのがエネルギー株です。
過去のデータによれば、インフレ時にはエネルギー株が実績を上げる傾向にあることがわかっています。
2021年2月22日付のブルームバーグの記事によると、エネルギー株は過去50年にわたり一貫して高インフレ時の勝ち組だったそうです。
同記事は
1972年以降の高インフレ期9回中7回で、エネルギー株はS&P500種株価指数を中央値で14ポイント上回った
ブルームバーグより引用
と伝えていています。
僕もエネルギー株にサテライト資産として投資しています。
エネルギー株にもETFがあり、僕はVDEというエネルギー株を集めたETFに投資しています。
エネルギー株についてはこちらの記事でも書いているのでご覧ください。
【関連記事】エネルギー株が好調‐脱炭素化が進んでいるのに化石燃料需要が一向に減らない理由
また、利上げの影響を受けにくい成熟企業、つまりバリュー株に投資するのも手です。
【関連記事】バリュー株の正しい投資法とは-旅行関連株が絶好の買い場-おすすめ銘柄も紹介
インデックスは売らずに新たに入金した資金をバリュー株に
すでにインデックス投資をしてしまった
という人もたくさんいると思います。
インデックスファンドに投資した資産を売って、エネルギー株やバリュー株に投資するべきかというと、必ずしもそうとも限りません。
僕はインデックスファンドの資産は取り崩さずに、新たに入金した資金でエネルギー株やバリュー株を買っていくのがいいと思います。
なぜかというと、インデックスファンドですでに利益が出ている人が売れば、それだけで20%税金で持っていかれてしまいます。
20%はかなりの割合です。
株価が20%下落するというのは大暴落であり、2021年のS&P500指数は最大でも5%程度の下落でした。
ただし、NISAを使っている人は非課税ですからNISA口座でインデックス投資をしているのであればたとえ全部売ったとしても税金で20%持っていかれるということはありません。
しかし、それでも全部は売らない方がいいと思います。
なぜかというと、短期的にはインデックスファンドは失敗と思われるような結末になるかもしれませんが、長期的にはほぼ確実に下落前の水準に戻り、過去最高を記録するだろうからです。
インデックスファンドはあまり深く考えすぎてこまめにトレードするより、長期的な視野に立ってホールドし続けることが無難だと思います。
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