4/28に1ドル131円をつけましたが、このまま円安ドル高が加速すれば、円資産しか持たない人はどんどん資産価値が目減りしていきます。
そうならないためにも、今すぐにでも円以外の資産に分散投資をするべきです。
1ドル131円をつけた理由
なぜ1ドル131円にまで円安ドル高が進行したのかというと、日銀が大規模な金融緩和を継続しているからです。
日本の長期金利は上がってきていますが、日銀は長期金利を0.25%以内に抑えようとしています。
どうやって長期金利を0.25%以内に抑えようとしているのかというと、どんなに国債を売る動きがあったとしても、日銀が0.25%の金利で買い取るという方法を取っています。
これを指値オペと呼ぶのですが、この指値オペを
毎日やります
と発表をしたことがきっかけです。
つまり、日本は金利を抑えようと必死になっているのですが、その一方でアメリカは金利を引き上げようとしています。
なぜアメリカが金利を引き上げようとしているのかというと、物価上昇を抑えることが目的です。
カネは金利の低いところから高いところへ流れていきますから、
円は売られ、ドルは買われる
という現象が起きて、急激な円安ドル高となっているのです。
円安は日本人を貧乏にする
円安が進行すればするほど、相対的に日本円の価値が目減りしていきます。
つまり、円しか持っていない人は世界的に見たらどんどん貧乏になっていきます。
例えばAさんの総資産が1000万円だとします。
2011年9月の時点では1ドル76円ほどだったので、その時点でドル換算すると131,578ドル持っていたことと同じになります。
Aさんの総資産が1000万円のままだとして、それから10年半経過した2022年4月29日時点では1ドル130円ですので、ドル換算すると76,923ドルにしかなりません。
つまり、一切お金を使っていないのに、Aさんの資産価値は54,655ドルも目減りしてしまっているのです。
世界の基軸通貨は米ドルですから、日本円しか持っていない日本人は給料が下がっていなかったとしても、貯金を全く切り崩していなかったとしてもお金がどんどん減っていっていることに変わりはないのです。
日銀が円安対策をしないどころか、円高にならないようにするために対策してしまっているので、このまま円資産しか持っていない人はますます貧乏になっていくことと思います。
日銀が円安対策をしない理由
では円の価値がどんどん下がっていっているのに、日銀は円安対策をしないのかというと、円安圧力が弱まっていくと見ているからです。
今アメリカは急速な利上げを予定していますが、日銀はこのアメリカの利上げは少し時間が経過したら落ち着くだろうと見ています。
なぜなら、あまりに厳しすぎる利上げは、景気後退を一気に加速させる要因になるからです。
つまり、特に円安対策をしなくても、アメリカが利上げペースを落とし始めれば円安のペースは緩和されるだろうと見ているので、今現在では日銀は円安対策をしていないと思われます。
円以外にも資産を分散させるべし
ここまでやばい状態なのにも関わらず、日銀は円安対策をしていないのですから、国民は自分自身の資産を自分自身で守らなければいけません。
具体的にどうすればいいのかというと、海外の投資商品やドル建てETFなどに分散投資するべきです。
例えば
- S&P500インデックス
- 全世界株式インデックス
- 金鉱株
- エネルギー株
- 資源国株
等に投資をすることが賢明です。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【関連記事】S&P500のチャートは微妙なのにS&P500の投資信託が過去最高水準なのは円安ドル高の影響
まとめ
日に日に円安が進行していっていますが、日銀は円安対策をするどころか円安を誘導する連続指値オペを実施すると言っています。
円安が進めば、相対的に資産価値は目減りしていきますので、円以外の資産に分散投資させることをおすすめします。
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