2022年はS&P500やVTIは成長しない一年になると思われます。
急速な金融引き締めが待っているからです。
とくにレバナスなどレバレッジをきかせたインデックス商品は、ボックス相場が続くようであれば、どんどん評価損が膨らんでいくでしょうから、悲惨な末路になる見通しです。
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2022年はバリュー株
では2022年はどんなものに投資すればいいのかというと、バリュー株です。
投資家によってはETFではなく個別銘柄を薦めている人も多いですが、
個別銘柄はちょっと怖い
投資した会社が潰れたら…
など、個別銘柄に対して抵抗がある人も少なくないと思います。
でも安心してください。
バリュー株を詰め合わせたETFもあります。
VDE
まずはバンガード米国エネルギー・セクターETF(VDE)です。
VTIやVOOなどで有名なバンガード社のETFですが、VDEは米国のエネルギーセクター銘柄の詰め合わせです。
- エクソンモービル
- シェブロン
を筆頭にエネルギーセクターへ一括投資ができます。
経費率は0.10%です。
VTI、VOOは0.03%なので、3倍以上と考えるとかなり高く感じますが、それでも投資する価値のないぼったくりアクティブファンドと比べればかなり安いです。
インフレ時に強い
エネルギー株は高インフレ時に強いセクターです。
過去50年にわたり、一貫して勝ち組だったのがエネルギーセクターです。
1972年以降は高インフレ期が9回あったのですが、そのうち7回S&P500指数を上回っています。
【関連記事】2022年はインデックス投資失敗?‐インデックスを売ってバリュー株やエネルギー株を買った方がいいのか?
地政学リスク
また、ロシアがウクライナに侵攻する可能性があることもエネルギーセクターを押し上げる一つの要因となっています。
もし戦争となってしまった場合、EUがロシアの天然ガスや石油を買わなくなる可能性が高くなり、一段とエネルギー需要が増大する可能性が高くなります。
高配当ETF
2021年まではS&P500インデックスや全世界株式インデックスなどは買えば儲かる年でした。
成長性が高い時期だったからです。
つまり、配当金が出なかったとしても、株価が上がることで利益を得ることができた時期です。
でも利上げなど金融引き締めがされればされるほど、成長性の高い銘柄はその成長性を奪われることになります。
なぜなら、成長過程にある企業(グロース株)については銀行から積極的に借り入れをして成長していくのですが、利上げが行われることによって企業へ貸し付ける時の金利が上がりますから、企業は借り入れしづらくなります。
そのため、利上げなどの金融引き締めが行われる時期は、すでに成熟している企業(バリュー株)に投資するのが無難です。
グロース株は株主にキャピタルゲインだけで十分な利益をもたらすことができるので、配当金をまったく出さなかったり、出しいても微々たる金額しか出さない企業がほとんどです。
一方でバリュー株は、そのセクターで敵がいない状態のため、さらにこれから成長するというよりは、今の地位で安定的に利益を出す企業であるため、キャピタルゲインにはあまり期待できません。
その代わり、投資家には多くの配当金を配ることでバランスを保っています。
高配当株ETFも、キャピタルゲインで利益を得るというよりは配当金を多く出す銘柄の詰め合わせです。
そのため、高配当ETFはバリュー株の詰め合わせETFだと言い換えることができます。
僕も投資しているおすすめの高配当ETFは以下の3つです。
- VYM
- HDV
- SPYD
VYM | HDV | SPYD | |
2021年配当利回り | 3.38% | 4.00% | 4.70% |
経費率 | 0.06% | 0.08% | 0.07% |
分散銘柄数 | 約400 | 75 | 80 |
構成銘柄の特徴 | 広く分散 | 財務の健全性が高い | 均等分配 |
VYM
VYMは高配当ETFの代表的な存在です。
バンガード社が運用するETFで、2021年の実績は税引前の配当利回りで3.38%でした。
おすすめの高配当ETFの中で最も経費率が安いです。
構成銘柄も、米国の高配当株 約400銘柄で構成されているので、広く分散されています。
そのため、高配当ETFの代表格として高い人気を誇っています。
HDV
HDVは、世界的な資産運用会社として名高いブラックロック社が運用しています。
2021年の実績は税引前の配当利回りで4.00%でした。
VYMよりもわずかに高い配当利回りのことが多いです。
経費率はVYMよりもわずかに高いですが、0.08%と総合的にはかなり安いです。
HDVの構成銘柄は、高配当で財務健全性が高い75銘柄に限定されています。
配当利回りの面ではVYMよりも高いですが、HDVの株価はVYMよりも劣る傾向にあります。
そのため、トータルリターンではVYMが優勢になる傾向にあります。
SPYD
SPYDは、米国で有名な運用会社であるステートストリートが運用しています。
2021年の実績は税引前の配当利回りで4.70%です。
VYM、HDVと比べて最も配当利回りが高いことが多いです。
SPYDの構成銘柄は、高配当80銘柄に1.25%の割合で均等分配されています。
SPYDは設定日が2015年です。
結局何を買えばいいのか
問題は結局のところ何を買えばいいのかということになると思います。
僕個人的には、VDEは毎月投資してそれ以外の3つはチャートを見て買いだと思ったら買うようにしています。
どのタイミングで買えばいいのかというと、僕はテクニカル分析で判断しています。
【関連記事】おすすめのテクニカル分析を解説-難しい経済ニュースを見ないで投資でお金を増やす方法
よくわからなければ全部買えばいい
テクニカル分析とかなんだかよくわからない
という人は、この記事で紹介したVDE、VYM、HDV、SPYDを全部買ってしまえばいいと思います。
これらの構成銘柄の中には重複する銘柄も多数含まれます。
でも重複したから悪いことはありません。
中には
構成銘柄が重複するから分散する意味がない
などと言う投資家もいます。
ですが別にそれでも結局は利益が出れば何でもいいと思います。
僕は実際全部持っていますし、S&P500も全世界株式もかなりの割合で持っています。
S&P500と全世界株式の構成銘柄はかなり重複していますが、結果、2021年は270万円プラスでした。
何も気にする必要はありません。
まとめ
2022年はバリュー株の年になると思います。
個別銘柄に投資するのはたくさんの情報とリスクを伴いますから、VDE、VYM、HDV、SPYDなどのETFに投資するのもありです。
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