ヤフーファイナンスの記事によると、大手ネット証券3社の投信積立契約件数ランキング(月次、21年11月)で、楽天レバナスが9位にランクインしたそうです。
レバナスとは、レバレッジをきかせたナスダック100指数に連動する投資信託のことです。
レバレッジとは、少ない投資金で多くのお金を動かすことができる投資方法なのですが、わかりやすくいうと
借金をして投資すること
と考えて相違ありません。
投資初心者がやりがちなのが、内容もよくわからない商品を買ってしまうことです。
僕も投資初心者のころ、トータルリターンが大きい商品順で検索して出てきた投資信託を適当に買うなんていうことをやったことがあります。
レバナスを買っている人の中には、
なんかよくわからないけどめっちゃ伸びてるやつがあったから買ってみた
なんていう人も少なくないと思います。
今回レバナスが9位にランクインしたのも、そういう投資初心者が多くいるのではないかと思います。
僕はFIREを目指すにあたって積立投資をしていますが、レバレッジ商品には投資していません。
なぜならレバレッジ商品は長期投資には不向きだからです。
金融庁もレバレッジ商品は長期投資には不向きだと表明しているので、積立NISAの対象商品になっていません。
FIREを目指すのであればレバナスをコアに据えないことをおすすめします。
リスクも最大化
確かにレバレッジ商品は借金をして投資するのとほぼ同じようなものなので、レバレッジをきかせていない商品と比べると資産の増え方がまったく違います。
例えば楽天レバナスの場合は、ナスダック100指数の2倍の動きをするものになります。
つまりナスダック100指数が2日間連続で10%ずつ上昇した場合、
1.1×1.1=1.21
つまりプラス21%になります。
レバナスの場合は2倍の動きをするのでナスダック100指数が2日間連続で10%ずつ上昇した場合、
1.2×1.2=1.44
つまりプラス44%になります。
一方でナスダック100指数が2日間連続で10%ずつ下落した場合、
0.9×0.9=0.81
つまりマイナス19%
レバナスの場合は
0.8×0.8=0.64
つまりマイナス36%下落してしまうことになります。
さらにS&P500やVTI等に比べて組み入れ銘柄数が少ないので、下落するときはそれらに比べて一気に下落します。
もみ合い相場でもマイナスになる
ナスダック100指数が1日目に10%マイナス、2日目で10%プラスになった場合は
0.9×1.1=0.99
つまり1%マイナスになります。
でもこれがレバナスの場合は、
0.8×1.2=0.96
つまりマイナス4%になります。
これが続くとどうなるか?
つまり、基準価額が上がったり下がったりするようなもみ合い相場が続くと、レバレッジをきかせていない商品はほとんどマイナスにならないのに対し、レバレッジをきかせている商品はどんどんマイナスが膨らんでいきます。
10%の上げ下げで2日続いただけで4%マイナスになるわけですから、このもみあいがしばらく続けばどんどんマイナス幅が広がっていくことになります。
レバナスを運用するなら全資産の1%~5%
これらの理由からFIREや長期の資産形成をするためにはレバレッジ商品は不向きであるといえます。
FIREを目指すのであれば、王道のインデックスファンドへの積立投資をコアに据えて運用することが最適解です。
ただサテライトとして全資産の1%~5%程度でレバナスを運用するのは良いと思いますが、あくまでも短期運用商品として活用することをおすすめします。
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