僕は今はFIREを目指しているサラリーマンですが、こうなる前はプロミュージャンをしていました。
そのためテレビやラジオ、雑誌などのメディア露出もたまにしていました。
いつもはこのブログはFIREを目指す過程で学んだことや実践したこと、資産がどのくらい増えたかなどを書いていますが、僕がプロミュージャンだったことはFIREには直接関係なくとも、ごくわずかな人しか経験していないことですので、発信する価値はあるのかなと思いました。
そのため今後もたまに何か思い出したらプロミュージャン時代のことも書いていこうと思います。
ほとんどは演奏していない
知っている人も少なくはないと思いますが、音楽番組では口パクは当たり前に行われています。
僕が某音楽番組に出演したときは、
- 楽器は強制的に当て振り
- ボーカルは歌うか口パクかは選べる
- ○分くらいの尺に縮めたカラオケを用意しておく
という感じでした。
音楽番組でボーカルが口パクが多いことは知っている人は多いと思いますが、楽器が当て振り、つまり弾いているフリをしていることは意外と知られていません。
でもギターアンプとかドラムとか置いてあるじゃん
と思った人もいると思いますが、置いてあるだけで音は出ていません。
実際バンドが音楽番組で出演するときにおいてある機材と、ライブで使用している機材とではまったく違うことが多いです。
音楽番組は全組共通のギターアンプを使っていたりしますが、ライブだとほとんどが自分で持ち込んだアンプを使っています。
ドラムは叩いてはいますが、音は拾っていません。
ドラムは一発叩くと生音でもすごく大きな音がしますが、実は特殊なパットを貼るとほとんど音が響かなくなります。
音楽番組では楽器が当て振りが当たり前な理由
楽器の音量調整は、ミュージシャンサイドの人間にしかわからない微妙な調整があります。
例えば、
イントロはベースの音が大きめでサビのこのタイミングでギターの音量を上げたい
とか、
ギターソロはギターだけ音量を少しだけ上げてほしい
とか、めちゃめちゃ細かい調整が欠かせません。
そのため、ライブではほぼ専属の人が音響を担当しますが、テレビでは基本的にはテレビ局側で音量調整をしているので、生の楽器演奏をちゃんとやろうとするととんでもないリハーサル時間と打ちあわせが必要になりますので、楽器演奏までちゃんと音楽番組で披露するなんてことはほとんどありません。
口パクにするか、歌うかは選べる
ボーカルに関しては、テレビ局的には
口パクでもいいですよ
と言われましたが、うちの場合は最終的にはマネージャーが歌う方向で押し切った形で歌うことになりました。
正直僕は口パクの方がよかったと思っています。
なぜならその時のボーカルが下手くそだったからです。
何万人も見てる前で下手くそなのはちょっと・・・と思ったけど、僕はギタリストだったのでその件に関しては関与しませんでした。
テレビサイズの尺の音源を持参
音楽番組で演奏される曲は、フルコーラスで演奏されることはあまりありません。
これは番組の放送時間の問題なんですが、打ちあわせの時点で
○分○秒以内に収めたバージョンのカラオケ音源を○日までに送ってください
といわれます。
僕らは発売する用にフルコーラスでレコーディングしていますから、テレビサイズの音源はありませんでした。
そのため、サイズを縮めるためだけにスタジオを借り、レコーディングエンジニアを呼んで縮めてもらいました。
当然いつもプレイしている長さではないので、本番当日を迎えるまでにこの日のためだけ用のリハーサルを何度もしました。
待ち時間がとにかく長い
僕らは出演順番が一番最後でした。
バンドマンならわかると思いますが、通常リハーサルは出演順の逆の順番で行われます。
つまり僕らは一番最初にリハーサルをして、最後まで待っていなければなりませんでした。
待ち時間はとにかく長かったです。
でも楽屋は広々快適でしたし、弁当も2食もらえて自動販売機ももちろんあって、居心地はすごくよかったです。
たしか当日だったと思いますが、テレビ局に入ってから台本を渡されました。
司会者、出演者のセリフなどもあらかじめ決められていて、カメラワークも台本に細かく書いてありました。
待ち時間が長いから台本を一生懸命覚えようかなと思ったんですが、たくさんいろんなことが書いてあってわけがわからなくなって途中で読むのをやめました。
リハーサルは確か2回行われました。
入り後に出演順とは逆のリハーサル、夕方頃に司会者を交えて通しのリハーサルをしました。
本番
本番前になるとスタジオ脇に呼ばれてスタンバイ、本番が始まりました。
司会者は非常に有名な方でしたが、リハーサルとも台本ともまったく違うことを聞かれてすごく楽しかったですね。
本当に売れている人はアドリブ力がすごいです。
まとめ
音楽番組のほとんどが楽器はあてぶりです。
口パクにするかしないかは僕らの場合は選ぶことができました。
今回はいつも書いているような内容ではなかったですが、また思い出したらたまにこういう内容のことも書いていきます。
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