2021年に12月も折返し地点を過ぎましたが、ここにきて米国株のボラティリティが高くなっています。
大暴落の予兆か?と思わせるほどの勢いで下落したときもありましたが、結論からいうと心配には及ばないと思います。
大型歳出法案が頓挫したから
今回の乱高下の原因の一つとしてあげられるのが大型歳出法案が頓挫したことによるものと考えられます。
大型歳出法案とは、バイデン大統領の看板政策である子育て支援や気候変動対策などを盛り込んだ1兆7500億ドル規模(約200兆円)の歳出法案です。
与党民主党の重鎮、マンチン上院議員が19日に反対を表明し、法案の上院通過は難しくなったことをうけ米国相場は急落しました。
市場は敏感に反応しましたが、足元の米国経済は強いものですのでこれ以上の強い景気刺激策は必要ないと思います。
そのため、これが今後の米経済暴落の予兆であるとは考えにくいです。
オミクロン株感染者の急増
12月22日付のBBCによると、
WHOのハンス・クルーゲ欧州地域事務局長は21日、新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染者がヨーロッパで急増しており、各国の医療制度が瀬戸際まで追い込まれることになると警鐘を鳴らした。
BBC
という報道が出ています。
でもオミクロン株についても大きな心配には及ばないと思います。
なぜならオミクロン株の震源地だった南アフリカでの新規感染者数は大きく減少していて、死亡例もないそうです。
CNNによると、
感染者数はいくぶん峠を越え、やや減少に転じつつある。感染の震源地だったハウテン州では数が大きく減少している
CNN
オミクロン株による死亡率の急増は起きておらず、感染者の症状の深刻さはデルタ株に比べ「大幅に」少ない
CNN
米国で6割、日本で8割がワクチン接種済
12月23日時点でのワクチン接種は、米国で61.6%、日本で78.2%です。
国民の半数以上がコロナウイルスに対しての免疫を持っていることになります。
オミクロン株はワクチンを打っても感染すると言われていますが、一定以上の免疫を持っているので重篤化することもほとんどありません。
そのため、オミクロン株が原因で景気が悪くなるとは考えにくいです。
まとめ
大型歳出法案が可決成立しなかったとしてもすでに米経済は回復途上にあります。
また新型コロナウイルスも感染力は増してはいますが弱体化していっているので、過度に心配する必要はないと思います。
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