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物価上昇率8.6%-米経済の今後は耐えられるのか?リセッションの可能性は?

物価上昇率8.6%-米経済の今後は耐えられるのか?リセッションの可能性は? 投資
物価上昇率8.6%-米経済の今後は耐えられるのか?リセッションの可能性は?

先日、米国の物価上昇率が8.6%と発表されました。

第2次石油危機後のインフレが長期化していた1981年12月以来、40年5カ月ぶりの大きさだそうですが、ここまでの急激なインフレが起こると今後米経済は耐えられるのか、リセッションしてしまうのでは?と不安になっている人も多いと思います。

僕はリセッションの可能性は否定できないと思いますが、米経済はそれに耐えられるだけの力はあると見ています。

SBI証券[旧イー・トレード証券]

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止まらない物価上昇

物価上昇率が止まらないことを受けて懸念されることは、逆イールドです。

インフレを抑えこむためにFRBが金融引き締めに入ると、通常は1~3年程度にわたって利上げが続きます。

それを織り込んで債券市場で2年債など中期債の利回りが上がりやすくなる一方、投資家は利上げによって将来の景気が減速し、いずれは利下げに転じると予想するため、長期債の利回りは中期債ほどには上がりにくいので、逆イールドが起きます。

過去の逆イールドが発生した局面では、ほぼ確実に景気後退(リセッション)入りをしました。

なぜ逆イールドが発生すると景気後退するのかというと、銀行は短期金利でお金を集めて、長期金利で貸し出します。

例えば、銀行に預金をすると利息がつきますが、これが短期金利にあたります。

銀行が企業や個人にお金を貸し、利息を上乗せして返してもらいますが、これが長期金利にあたります。

つまり、長期金利よりも短期金利の方が高くなってしまえば、銀行はお金を貸した分だけ損をすることになりますから、銀行はお金を貸さなくなります。

その結果、経済が回らなくなるので景気後退に繋がるのです。

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米経済がリセッションに耐えられる理由

米大手銀行の預金残高は、コロナによる大規模な金融緩和と給付金の影響で、右肩上がりに増えています。

また、米大手銀行のローン残高は、コロナ直後に企業が資金調達に走ったことで急増しました。

コロナ禍では抑えられていましたが、2022年6月現在は経済再開とともに資金需要が増えたことでローン残高も急増しているのです。

大幅な利上げやインフレの影響で貸し倒れのリスクがあるのでは?

と思う人もいると思いますが、不良債権は2022年6月現在過去最低水準となっています。

つまり、景気減速はやむを得ないと思いますが、米経済はそれに耐えられるだけの力があると言えます。

【関連記事】逆イールドは過去例外なくリセッションになります-リセッション局面で取るべき対策

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