ある程度生活に余裕がある人でも、一回でも変なお店に入ってしまうだけでFIREどころか人生が終わってしまう可能性があります。
見知らぬお店に入る前には、しっかりと事前に調べ上げた上で入らないと、最悪の場合、家庭が崩壊します。
部下が借金地獄に
僕が普段働いている会社に2021年末に入社したA君は、
将来的には英語を覚えてアメリカで暮らしたいです!
と、人生に積極的な人でした。
仕事もそこそこできて、合間に英語を勉強している真面目な子で、僕も頑張って夢をかなえてほしいと思っていました。
そんなある日、突然A君から
家庭の事情で数日お休みします
と言われたきり、音信不通になってしまいました。
1週間ほど経ったある日、A君から
今東京に戻っています。明日から仕事復帰します。
と連絡がありました。
翌日、A君が定時より前に出社し、そのまま会議室で話を聞くことに。
A君から聞いた内容をまとめると以下のような感じです。
- お父さんが借金をしてしまっていた
- 借金取りが沢山実家に押しかけていた
- 家族全員が身に覚えのない連帯保証人にさせられていた
- 弁護士と名乗る者が「半額で良い」と交渉してきた
お父さんが借金をしてしまっていた
話を聞くと、事の発端はA君のお父さんが、飲食店でお酒を飲んだのがきっかけで莫大な借金をしてしまったということです。
A君がお父さんに詳しい内容を聞こうとしても、ご両親が発狂してしまって正常な状態ではないので詳しい内容までは聞けなかったそうなんですが、話を聞く限り、ぼったくり店に入ってしまって、その場で全額を払えなくて、言われるがままに借金をしてしまい、法外な利息で借金が膨らんだようです。
借金取りが沢山実家に押しかけていた
A君の家族から緊急の連絡を受けて、A君が実家に帰ると、そこにはA君のご両親や兄弟のほか、大勢の借金取りと弁護士と名乗る人物がいたそうです。
借金取りと言っても、借りてしまったところがぼったくり店経由なので、まともな借金取りではありません。
こういう感じの人が、A君の実家に沢山押しかけていたそうです。
家族全員が身に覚えのない連帯保証人にさせられていた
また、なぜか全く借金に関係のないお母さんや兄弟が連帯保証人にさせられていたそうです。
A君は実家に3年ぶりに帰ったそうなんですが、そのときすでに連帯保証人になってしまっていたそうです。
つまり、そのときに連帯保証人になると決めたわけではなく、実家に着く前に連帯保証人になっていたそうです。
もちろん、前回実家に帰ったときに連帯保証人になったこともなく、明らかにおかしな状況だとは誰もが思える状況だったそうなんですが、周囲をチンピラに囲まれ
「ここでNoと言ったら殺されるのでは」
と思わされるような状況下で、何も反論することができなかったそうです。
弁護士と名乗る者が「半額で良い」と交渉してきた
そこで話の仲介役として、弁護士のKと名乗る人物がいたそうなんですが、そのKが言うには
半額で折り合いをつけてくれるそうです。
こういったときは払っておかないとのちのちもっと大変なことになります。
的なことを言ってきたそうです。
冷静に考えれば、借金を半額でいいなんていうまともな金融機関はありません。
つまり、半額でもA君家族から取ることができれば、チンピラどもには十分な利益をもたらすことができるということです。
これは心理学でいう「アンカリング効果」というものを悪用した手法を使っているのだと思います。
アンカリング効果とは、先に大きな数字を提示しておいて、後に割引などと称してお得に見せることによって、つい買ってしまうような心理的な効果のことを言います。
ちなみに日本全国の弁護士は、日本弁護士連合会のサイトで検索することができるんですが、このKという人物のことを検索しても、該当の地域には存在しないことがわかりました。
つまり、チンピラが用意した弁護士Kという人物も偽物ということが断定できます。
どうしたらいいかわからなくなってしまう
一歩引いて冷静になって考えてみれば、明らかに違法な請求をしているんですが、
自分は騙されないぞ
と思っていても、いざそのような事件に巻き込まれてしまうと気が動転してしまって冷静な判断ができなくなってしまうようです。
僕の母も一度、振り込め詐欺の電話を受けてしまったことがあって、騙されかけたことがありました。
僕の母は、銀行員の見事な判断で警察に通報してもらえて事なきをえたんですが、警戒心が非常に強い僕の母ですら、いざそのような状況になってしまうと正常な判断ができなくなってしまうのが怖いところです。
警察も動いてくれない
ここまで明らかに騙しにかかってくる輩がいるのにも関わらず、A君の例では警察は動いてくれないそうです。
脅迫されていることがわかる音声や動画などがないことや、現時点でA君の家族が危害を被っていないことなどが理由だそうです。
そのため、弁護士をつけて争う以外にはないそうなんですが、弁護士をつけて争うほどの経済力もないため、現時点では泣き寝入りくらいしか方法を見いだせないでいるそうです。
その後A君の兄弟は家族と連絡が取れなくなってしまい、完全に消息不明になってしまったそうです。
プチぼったくり店に気を付けよう
2021年12月28日付のヤフーニュースによると、「プチぼったくり店」が増えているとのことです。
手口としては、マッチングアプリで出会った女性がプチぼったくり店に連れていき、払えなくもない金額を請求してくるというものです。
つまり、よくあるぼったくり店は1晩で20万とか請求してくることが多かったんですが、最近の「プチぼったくり店」は10万円未満の金額だそうです。
記事よると、
警察が詐欺罪で立件をすることはほぼありえません。立証困難と判断されるからです。迷惑防止条例違反であっても、実際に摘発されるのは、全体の数パーセントにすぎません。法的な問題点があっても、実際には摘発されない(警察が動かない)現実のほうが重いです。
記事より引用
とのこと。
意図して悪質なことをやっているのに捕まらない人がいるというのは腑に落ちないですが、これが現実なのだそうです。
まとめ
せっかく築いた資産も、一度悪質なお店に入ってしまっただけで全部台無しになってしまう可能性があります。
万が一トラブルに巻き込まれてしまったら、サインしたりお金を払ったりはせず、すぐに警察や弁護士に相談するようにしましょう。
また、少しでも怪しいと思う場合は、必ず録音・録画などをして証拠を残すようにしましょう。
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